私は今回の選挙で大変化が起きる!と期待していましたが、結果は自民党の大勝利、現岸田政権に国民が信任を与えた形になりました。正直、こんなに自民党支持者が多いとは驚きでした。なぜこのような結果になったのか、将来どうなっていくのか、反省も踏まえ、考察しました。
世論調査とネットの温度差
メディアで発表される世論調査では、岸田政権の支持率は、政権発足以来ずっと高い水準で推移しており、選挙前は57%でした。しかしネット上で行った投資家を対象としたアンケートでは、なんと支持率はたったの3%でした。これはこれで驚きました。
このことから、今回の選挙は、大転換が起こると期待していたのですが、世の中そんなに甘いものではありませんでした。ネットのアンケートに答えた人たちは投票に行かなかったのでしょうか?
低い投票率
総務省の発表によると、今回の参院選の投票率は、52.05%。前回の衆院戦は上回ったものの依然として低水準、半分の人が票を捨てている状態です。昭和の頃は70%くらいあったそうです。
半分の人が票を捨てていると何が起きるのでしょう? 大きな組織票をもつ政党が有利になります。政治を掌握したい勢力の勝利となります。複数の大きな組織を支持母体とするのが自民党です。支持率が低いほど、自民党に有利な選挙となります。選挙に勝てば、その組織に都合のよい政策が実行されます。
「投票率が低ければ、民意が反映されないのでは?」と思われるかもしれませんが、政治を放棄したということが民意なのです。だから利権まみれの政治がずっと行われているのです。
安倍元総理の暗殺事件
選挙前々日の2022年7月8日安倍元総理が銃撃されるというショッキングな事件がありました。それ以来、メディアはこの報道ばかり、追悼番組まで報道され、選挙当日までずっと自民党の広報が行われました。世間の空気的に野党は自民党批判の声を上げづらくなりました。弔い選挙とうたう自民党候補者もおり、結果として、この事件が自民党への追い風となったことは否めません。
弱い野党と新勢力
今回の選挙は、争点が明確でなく、既存の政党は与党も野党も似たような主張でした。物価高、戦争、コロナ対策などに焦点が当てられ、対政権与党というよりも世界的な大きな問題に立ち向かうといった当たり障りのない一辺倒な根性論が叫ばれました。「日本を救うのは我が党だけ」「国難に立ち向かって参りましょう」などと野党も自民党も。この30年ずっと日本は国難なんですが、与党も野党も救ってくれたことはないんですけど・・・
対現政権の具体的な政策を立てていけば、野党が票を伸ばすチャンスはあったと思います。しかし、最大野党の立憲民主党には特に目を引く政策はなく、存在感がありませんでした。立民は、前回の衆議院選挙の時も迷走し、ぼんやりした感じで支持を集められませんでした。
野党の中で、前回の衆議院選挙から安定して支持を増やしているのが、れいわ新選組です。れいわは選挙前だけでなくずっと地道に全国で街宣活動をしています。テレビ出演の機会も増え、これからも支持を伸ばすでしょう。
今回は、複数の新しい政党が立候補し、おもしろい選挙活動が行われました。新政党はテレビでは取り上げられないため、それぞれ独自でSNS発信を中心とした草の根の活動を行いました。YouTube、Twitter、TikTokで、街宣動画や切り抜き動画が拡散され、ネットの力を使って、広がりました。新しい流れが、出来上がった瞬間だったと思います。
しかしまだまだテレビの影響力は絶大。テレビを宣伝ツールとする与党にはまだまだ敵いませんでした。
新規参入を阻む日本の選挙制度
昔は自民党内の派閥闘争が、与野党の攻防のように、政策議論を深めました。しかし小泉政権以降、派閥は弱体化し、中央政府の意向がそのまま政策に反映するようになりました。本来は、そこで野党の出番なのですが、野党も与野党一致で売国法案を通すことが多くなりました。野党の存在意義がない状態です。
もうこうなったら、新しい政党を作っていくしかありません。そして、心ある人は立ちあがろうとします。しかし、日本の選挙制度は、経済的、構造的に新規参入が難しい仕組みになっているのです。
国政に立候補するのに、まず大金が必要です。ひとりあたり、選挙区300万円、比例600万円の供託金が必要なのです。それに加えて、活動費(交通費、チラシ、人件費)なども自己負担なので、少なくても2,000万円くらいは必要なのではないでしょうか。海外ではどうでしょう?アメリカ、フランス、ドイツなどは、供託金はありません。日本だけ突出して高いのです。大政党であれば政党助成金が国からもらえるので選挙資金はたんまりあります。しかし新人候補はすべて自己負担です。このおかしな制度は見直されることもありません。どう考えても、新規参入させたくないんだろ、と思えます。
そしてまた衆議院議員選挙の小選挙区制度も、新規参入を阻む制度です。ひとつの選挙区の中で、ひとりしか当選しないので、どうしても支持基盤の確立している大政党が通りやすくなります。立候補者が多いほど、票が割れて、大政党が通ってしまいます。
下記のわかりやすいサイトをご参照ください。
新しいタイプの政党
大手メディアは、与党の広報機関です。新しい政党こそニュースでとりあげ、紹介してほしいのですが、一切取り上げません。街宣でどれだけ人を集めたとしても、ニュースになりません。テレビが情報源の人は、既存の政党しか知らないまま選挙に臨んだと思われます。
そんな中、日ごろから、テレビの偏向報道に不信感を持っている多くの国民が、歓喜する出来事が起きました。地上波生放送の党首討論会で、NHK党の立花さんが、「テレビは国民を洗脳する装置です。」とテレビで発言したのです。キャスターは慌てて発言を打ち切りました。言論弾圧の瞬間がテレビで放映されました。一石を投じた立花さんの言動は、痛快でした。おもしろかったと同時に日本の共産主義化が進んでいると危機を感じる瞬間でした。
【NHK党立花孝志氏】の放送事故問題の件についてどう思いますか
テレビで取り上げられない小規模政党は、各自で、YouTubeやTwitter、インスタグラムなどのSNSを利用して、確実に支持を広げています。拡散は選挙戦が終わっても続いています。
NHK党のガーシー氏は、街宣活動なしに、YouTube発信だけで当選しました。立花さんの戦略勝ちです。
参政党は、支持者がSNS発信を積極的に行い、TikTokで拡散され、若年層で知名度が上がりました。
ごぼうの党は、選挙活動18日間で、なんと19万票も獲得しました。活動期間が長ければ、もっと票は伸びたはずです。
れいわ新選組は、草の根の街宣活動とYouTube発信で順調に勢力を拡大しています。
今回の選挙は、テレビを見ている世代、中年層、高齢者層が中心の投票だったと思われます。テレビよりSNSを利用する若年層の投票が増えれば、今後、選挙は変わっていくと思います。
こちらは、選挙後ごぼうの党の奥野さんのタブーに切り込んだ発言。素晴らしかったので記念に貼っておきます。神谷さんの演説も素晴らしいです。
「ユダヤ金融資本」は日本政府に何を命令しているのか?ごぼうの党
【参政党】自民党!公明党!恥を知れ!国民の声をもっと聞け! 神谷宗幣
まとめ
今考えると、今回の選挙に期待した私があまあまでした。国民の8割程度がワクチンを接種し、99%がマスクをしている国だということを忘れていました。残念ながら、今後岸田政権は、増税と改憲、緊急事態条項に進んでいくことでしょう。
今回注目された政党は、今後も是非発信を続けてください。日本人は知らされていないことが多すぎます。国民は疑問を持ったら、自分で調べてみてください。一つのソースだけでなく、複数のソースから情報を取って、自分で考えてください。テレビの報道はただのプロパガンダ、出てくる専門家は御用学者です。
政治を変えるのは政治家ではありません、国民です。私たちの意思を表示しましょう。日本人が本気で日本を良くしたいと思うなら、明るい未来が来ると信じています。